セルフスタンドで、携行缶にガソリンを入れたいけど
自分で入れていいのか?
それとも、店員をわざわざ呼びつけるのか?
いやいや、俺には危険物の資格があるから大丈夫だろう!
ガソリンスタンドによって、違う対応をとっているのでイマイチ良く分からない
じゃーこの際ハッキリさせましょう!
という思いからこの記事を書いています。
現在ガソリンスタンドで働いているからこそ分かる内部事情も赤裸々に語りながら解説していきます。
セルフスタンドで携行缶に給油は可能?
最近、よく見かけるセルフスタンドですが、
家や職場の近くにあり燃料価格も安いのでついつい入ってしまいますよね。
しかし、
ガソリンを携行缶に入れようとすると
「すいませんお客様、当店ではお客様自身で携行缶にガソリンを入れる事はできません」
と言われます。
実は、顧客自ら携行缶にガソリンを入れる事はできないのです。
これは、消防法という法律で決められていてます。
でも、前は携行缶に入れても何も言われなかったのに・・・
そもそもなぜ、車にガソリンを入れられて、携行缶には入れられないのか?
法律で決められているから!
理屈なんてありません。
携行缶だから誰が入れても平気だろ!
という気持ちは分かりますし、私もそう思います。
が、
決められているルールを破ると、お客さんは罰金や罰則等はありませんが、
お客さんが携行缶にガソリンを入れているところを危険物安全協会などの関係者に目撃されると、消防庁から営業停止命令をくらうのはお店側です。
なので、お店側は携行缶にガソリンを入れる行為を禁止しているのです。
2019年の京都アニメーション放火事件で33人の尊い命が失われました。
そこで、
・ガソリンの携行缶についてお店側の過失はあるのか?
・持ち運びは誰でも運べるのか?
今後の携行缶販売は禁止になるのか?
そんな事に触れた記事があるのでぜひ読んでみて下さい。↓
危険物を持ってるお客が携行缶に給油する事はできる?
仕事で使う機械にどうしても必要なガソリン。
ガソリンを取扱うので、危険物乙4を持っている人もいるかもしれません。
免許を持っているのだから、ガソリンを携行缶に入れるくらい大丈夫だろうって思うかもしれませんが、
危険物を持っているお客さんでもガソリンを携行缶に入れる事はできません。
入れても大丈夫というお店もあると思いますがダメです。
セルフスタンドでは、
ガソリンを容器に入れる場合、従業員が必ず入れなければならない!!
と、消防法施行規則に明確に記載されています。
もし、お店が許可を出していたとして何か問題が起きた場合は、お店側の責任になってしまい営業停止に追い込まれる危険性もあります。
店員が携行缶に給油する事はできる?
お客さんに携行缶に入れてくれと頼まれた場合、
店員は携行缶に給油しても問題はありません。
なぜ、店員さんはOKなのに危険物を持っているお客さんはダメなのか?
その理由の1つに従業員は、ガソリンスタンドで働く前に
危険物者保安講習を受ける義務があり、ちゃんと危険物に対しての安全に対する知識があるからなんです。
消防法第13条の23の規定では、
現に危険物製造所等で危険物の取扱作業に従事している者は、危険物取扱者保安講習を上に示す一定期間ごとに受講しなければならないと明記されています。
簡単に言うと、保安講習を定期的に受けないとガソリンスタンドで働く事はできませんという事です。
普段、車に何気なく入れているガソリンですが、
ガソリンを取り扱う危険性を分かっていない人がほとんどです。
危険物を持っている人も例外ではありません。
そんな中、この保安講習を受けることによって危険物を取り扱う際に気をつけなければならない
過去に起きた事故の事例、安全に対する知識を取り入れるのです。
なので、店員さんはガソリンを携行缶に入れてもいいのです。
店員に頼んでも入れてくれないお店もある?
最近のお店は携行缶の給油を頼まれた場合であってもお断りしているお店が増えてきました。なぜか?
答えはクレームが多くなってきたからなんです。
例えば、こんなクレームを言ってくる人がいます。
・フタがちゃんと閉ってなくてガソリンがこぼれたから車の修理代を出せ!
・軽油入れたかったのにレギュラー入れたから機械が壊れたから弁償しろ!
過去に、いろいろなクレームや苦情を言ってくる人達が多くなったため、やむおえずお店側は携行缶にガソリンを入れるサービス止めることにしています。
携行缶に入れる時は、フルサービスのお店に行くか
セルフサービスでも、メンテナンス行っている店員さんが多いスタンドで頼むと断られる確率は低くなるので行ってみて下さい。
さいごに
この記事を見て頂けた方なら、
携行缶にガソリンを入れてはだめだ
という認識は持って頂けたかと思いますが、まだまだ知らない人も多いので
消防庁はもっと大々的にこの事を伝える義務があると私は思います。