これから植木、ガーデニング、草むしりなど、いわゆる造園業で働こうと思っている人は造園が一体どんな職業なのか?本当にきついのか?など気になると思います。
例えば、対人関係や体力面、給料面、将来性など。
そこで、現役で造園の仕事をしている筆者が仕事の詳細と共に向いている人を紹介していきます。
どうぞ最後までお付き合いください。
造園業がきついと言われる5つの要素
造園と聞くと、自然と触れ合えて頭を使わず体を動かします。他の職種(鳶、足場、建築)と比べれば楽?と思っている人もいますが、他の職種と同様にきついです。
きついと言われる5つの要因を紹介していきます。
炎天下で屋根がない現場しかない
造園を行う現場のほとんどは屋根がなく、炎天下の中仕事をするのが当たり前です。
空調服も造園では使えません。理由はトゲや狭い場所が多いからです。
服装は真夏でも長袖、長ズボンを着用しないと害虫や肌がトゲに当たってケガするので真夏は地獄です。
先日、37℃の気温の中で1日造園の仕事をしましたが、熱中症で頭痛と吐き気がしました。途中で帰ってしまうと、お金にならないので無理やり続けましたけど、覚悟は必要でしょう。
危ない作業が多い
チェーンソーでは、腕がもげたり、高所作業で落ちて骨折したり、ハチに刺されて病院に行ったりと、造園は危険な仕事です。
筆者は昨年、草刈り機を使用していたら石が目に飛んできて危うく失明しかけました。
それからゴーグルを着用していますが、本当に危険だらけの仕事という事はご承知下さい。
中腰が多いから腰を確実に痛める
伐採した草や木をゴミ袋に詰めたりします。
また、雑草を取る時は常に中腰やしゃがんでの作業なので、1日で腰が壊れるくらいつらい仕事です。
害虫にやられる
蜂、毛虫、蚊、ムカデ、ゴキブリ、人間にとって害虫と呼ばれる住処に造園業の人達は毎日突入します。
特にムカデは、触れなくても肌が痒くなったり目が痛くなるので本当に厄介です。
コミュ力が必要
お客さんと仕事の進捗状況などのやり取りを取る必要があります。
また、造園業は働き方改革にメスがまだ入っていない業界という事もあり、親方に気に入られなけらば終わりです。親方の考え方や仕事の取り組み方を理解して会話する必要もあるので、コミュ力は大事です。
造園業を正社員として働くのはやめとけ
造園をメインに仕事をするなら、独立しないとやっていけません。
その理由は、4つほどあります。
- 低収入
- 見習いが一番きつい
- 将来性がない
- ピンハネは当たり前
造園業はなぜ低収入?
造園業の仕事は、シルバー人材が使われている事があります。
シルバー人材とは、60歳以上の高齢者が、地域の公民館や町役場などのシルバー人材センターに登録して働く制度です。庭木の剪定や除草、清掃などの軽作業を中心に依頼を受けています。
高齢者が若い人の仕事を奪っているおかげで、給料が安く設定されています。
見習いが一番きつい
造園の仕事のメインは伐採や剪定だと思っているかもしれませんが、本当のメイン業務は片付けです。
伐採は見た目はきつそうですが、そうでもありません。きついのは、伐採した後片づけです。
伐採した木や草をひたすら集めて捨てる。道具や電源を用意して片付ける。それが見習いのメイン業務です。
将来性は厳しい?
将来性がないと言われる理由は3つ
- 技術の進歩による代替
- 植木を植えない新築物件が主流
- シルバー人材で給料が低くなる
造園業も近年、機械化やAIの導入が進んでいます。これらの技術は、造園作業の効率化を図るものであり、将来的には、一部の造園作業を機械やAIで代替できるようになる可能性があります。
また、近年の新築物件で植木を植えたり、植木を趣味にしている人が極端に減っているので、造園業の仕事は減る一方です。仕事減に拍車をかけるのがシルバー人材です。
ピンハネは当たり前
これは何も造園業界に限った話ではなく、建築関係も一緒ですね。
ピンハネをされると、手取りが低くなります。特に若い人で見習いは安く設定されているので、早く仕事を覚えて見習いから脱出する必要があります。
また会社に入る際は、しっかり契約書を読んで契約を交わしましょう。
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造園業に向いてる人
造園に向いている人の特徴は、大きく分けて以下の3つです。
植物が好き
造園業では、植物の知識や技術が欠かせません。植物の種類や性質、病害虫の知識を身につけ、それらを活かした庭づくりを行う必要があります。そのため、植物が好きで、植物について学びたいと思っている人は、造園業に向いていると言えるでしょう。
体力がある
造園業の仕事は、庭木の剪定や植栽、舗装工事など、体力を使うことが多いです。重いものを運んだり、長時間立ちっぱなしで作業したりすることも少なくありません。そのため、体力があって、外で働くことが好きな人は、造園業に向いていると言えるでしょう。
細かい作業が得意
造園業の仕事には、細かい作業も多くあります。たとえば、生け垣の剪定や、花壇の植栽など、手作業で丁寧に行う作業が求められます。そのため、細かい作業が得意で、几帳面な人は、造園業に向いていると言えるでしょう。
また、造園業は、常に天候に左右される仕事です。そのため、天候に左右されずに作業ができる、臨機応変な対応ができることも、重要なポイントと言えるでしょう。
これらの特徴を踏まえて、造園業に興味がある人は、一度造園業の仕事体験や見学などに参加してみると良いでしょう。造園業の仕事内容や、自分に合っているかどうかを、実際に体験して確かめて下さい。
さいごに
造園をやるなら、本当に興味がないとできない仕事だと思います。
嫌々やると、お客さんにも失礼ですし確実に続かないと思います。
それだけ、きつくてたいへんな仕事です。
ただし、興味があれば話はべつです。木を切っている時は楽しく、剪定した木を見ると美しく達成感もあり、なによりお客さんに感謝されます。
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